面会の証拠隠し?宮崎県前出納長が来訪者記録を破棄

面会の証拠隠し?宮崎県前出納長が来訪者記録を破棄
宮崎談合
 宮崎県の官製談合事件で、競売入札妨害容疑で宮崎県警に逮捕された前知事の安藤忠恕(ただひろ)容疑者(65)(4日辞職)から、ヤマト設計に便宜を図るよう指示された前県出納長の江藤隆容疑者(63)(競売入札妨害容疑で逮捕)(4日辞職)が逮捕前、出納長室への来訪者名などを記録した文書を破棄していたことが11日、分かった。

 文書には、ヤマト設計社長の二本木被告との面会が記録されていた可能性が高く、県警は江藤容疑者が事件関与の証拠を隠そうとしたとみて、追及している。

 県警が江藤容疑者のスケジュールを記録した文書を調べたところ、昨年から今年にかけての一定期間分が欠落していた。この文書には、前出納長との面会相手、時間、場所の予定や内容を記載していたという。

 職員らから事情を聞いたところ、江藤容疑者の指示で、文書をシュレッダーで裁断していたことが分かった。安藤容疑者の「政治指南役」の石川被告が10月31日、かつて代表取締役を務めた不動産会社の役員会の議事録を虚偽記載した容疑で逮捕されており、処分したのはその後だった。

 県警は、石川被告の逮捕で、江藤容疑者が捜査着手に気づき、二本木被告からの受注要請などを隠すため、当時の行動が記された文書を廃棄したとの疑いを強めている。