宮崎・官製談合、県がヤマト設計に「受注」打診

宮崎・官製談合、県がヤマト設計に「受注」打診
 宮崎県発注の設計業務をめぐる官製談合事件で、競売入札妨害(談合)容疑で逮捕されたヤマト設計(本社・東京)の元宮崎支店長、野崎清春容疑者(63)らの供述などから、談合が行われた県道災害復旧事業の橋梁(きょうりょう)設計業務の受注は、県側から同社に持ちかけていたことが19日、わかった。

 県警は、同社社長、二本木由文容疑者(56)(逮捕)が安藤忠恕(ただひろ)知事側に受注を働きかけていたことを裏付ける重要な供述として、経緯を詳しく調べている。

 昨年11月に県宮崎土木事務所が発注した同設計業務の入札には、ヤマト設計など5社が参加した。調べによると、入札の前に、同土木事務所次長だった黒木勝男容疑者(57)(現・県土木部道路保全課長、逮捕)から、ヤマト設計宮崎支店長だった野崎容疑者に、「橋梁設計の仕事を取りませんか」と電話があった。野崎容疑者がこの持ちかけを断ったところ、二本木容疑者が激怒したという。このため野崎容疑者は入札前日、他の入札参加業者に「この物件はヤマト設計が行かせていただきます」と連絡した。