談合容疑で業者3人を逮捕 奈良市発注工事

談合容疑で業者3人を逮捕 奈良市発注工事

 奈良市の郵便入札制度の見直しをめぐる職務強要事件で、逮捕された同市の元職員、中川昌史容疑者(42)=懲戒解雇=が実質経営する建設業者など、14業者が参加申請した同市発注の公共工事の入札で談合があったとして、奈良県警は19日未明、競売入札妨害(談合)容疑で、入札に参加した業者の経営者3人を逮捕した。

 逮捕されたのは、いずれも建設会社の「澤田組」社長、澤田照司(61)▽「三条建設」経営、榧(かや)木(き)恒美(70)▽「松石工務店」社長、松石雅明(43)の3容疑者。

 調べでは、3容疑者は今年9月12日に行われた市営住宅建て替え工事の制限付き一般競争入札の直前、市役所内の入札控室で入札に参加申請した他の11業者の代表者とともに行ったくじ引きで当たりくじを引き、3容疑者が予定価格(2967万円)に近い2900万円で入札し、あとの業者はそれを上回る価格で入札するよう申し合わせた疑い。

 入札には辞退した2業者を除く12業者が参加、澤田、松石両容疑者は取り決め通り2900万円で入札したが、榧木容疑者は談合破りをして2895万円で落札した。県警は、くじ引きに参加した他の11業者についても同容疑で代表者らを書類送検する方針。