冷蔵庫からの出火で指導 富士通ゼネラル社に経産省

冷蔵庫からの出火で指導 富士通ゼネラル社に経産省

 富士通ゼネラル川崎市)社製の一部の冷蔵庫で、背面の部品から出火する事故が昨年5月から計4件起きていることが6日、分かった。同社は発火の恐れのある22機種について昨年9月からリコール(無料点検・修理)中だが、経済産業省はリコールが進んでいないとして、点検作業を急ぐよう同社に指導した。

 リコール対象となっているのは平成6〜13年に製造・販売された計約19万8000台。冷蔵庫内の部品の接合部に煮汁や飲料の液体がかかると、まれに発火するという。沖縄県内で昨年5月、同社製冷蔵庫から出火して民家を半焼する事故があり、同社がリコールを始めていた。

 同省によると、その後も大阪府(今年5月)や福島県(7月)などで発火や発煙トラブルが計3件起きた。いずれもけが人はなかった。同社によれば、対象機種の購入者は約20%しか把握できておらず、今年10月末の時点で8.7%しか点検が済んでいないという。

 同省は、同社にリコール態勢の強化を指導するとともに、問題の冷蔵庫の使用者に注意を呼びかけている。