東大病院職員逮捕、予定価格漏洩で 警視庁

東大病院職員逮捕、予定価格漏洩で 警視庁

 東京大学医学部付属病院(東京都文京区)発注の空調設備保全業務をめぐり、事前に業者へ予定価格の情報を漏らしていたとして、警視庁捜査2課は1日、偽計入札妨害の疑いで同病院事務部管理課職員、松本一祐容疑者(30)=東京都西東京市=と、ビル管理大手「日本管財」(兵庫県)社員、松田篤人容疑者(27)=神奈川県横須賀市=と空調設備会社「新日空サービス」(東京都)課長、石川浩二容疑者(38)=千葉県船橋市=ら業者側3人の計4人を逮捕した。

 松本容疑者は数年にわたって予定価格に関する情報を漏らしていたとみられ、警視庁は業者間で談合が行われていたとみて、入札経緯を解明するとともに、松本容疑者が業者から金品を授受していなかったかも調べる。

 調べでは、松本容疑者は平成16年3月に入札が行われた同病院の空調設備のメンテナンス工事で、事前に予定価格に関する情報を業者側に漏らして入札を不正に妨害した疑い。入札には8社が参加し、情報を受けた日本管財が約1億7500万円で落札。同社は新日空サービスに下請けに出した。松本容疑者は空調設備のメンテナンス工事の発注担当として業者との窓口役だった。

 東大病院は病床数約1200床で、6診療部門に37の診療科がある。国内トップクラスの医療技術を持つ。