江戸川区汚職 業者団体の言い値で価格決定か

江戸川区汚職 業者団体の言い値で価格決定か
2006年10月18日06時55分
 東京都江戸川区発注の塗装工事をめぐる収賄事件で、工事予定価格の算出に業者で作る「江戸川区塗装研究会」が深くかかわっていた疑いのあることがわかった。警視庁は「業者側の言い値で予定価格が決まっていた疑いが強い」とみている。

 調べでは、同区では塗装工事の情報が事前に横内利光容疑者(56)から同会側に渡ることがたびたびあったとされる。会では工事を会員業者に割り振るとともに、工費の概算を調査。はじき出した金額を区側に知らせ、区はその数字を参考に予定価格を決めたとみられる。

 同区の浅川賢次都市開発部長は、これらの事実を横内容疑者の上司の課長が02年ごろから知っていたことを明らかにした。

 贈賄側の塗装会社社長(66)は今年6月、朝日新聞の取材に、「会は親睦(しんぼく)組織だ。会として見積もりを出し数字を役所に上げることはある。それを役所が参考にする場合もあるだろう。役所への協力の一環だ」と同会が区発注工事の見積もりをしたことを認めていた。

 また同会関係者は「会は社長が実権を握る談合組織」と話している。