福島談合、前県知事弟ら起訴

福島談合、前県知事弟ら起訴
 福島県公共工事を巡る談合事件で、東京地検特捜部は15日、不正な受注調整を主導したとして、佐藤栄佐久前県知事(67)の実弟で紳士服製造販売会社、郡山三東スーツ(同県本宮町)会長、佐藤祐二(63)ら2容疑者を刑法の談合罪で起訴した。祐二被告は受注業者から謝礼として約1000万円を受領したといい、起訴事実を全面的に認めているとみられる。

 ほかに起訴されたのは準大手ゼネコン、東急建設東北支店の元副支店長、門脇進被告(63)。元同県土木部長、坂本晃一容疑者(65)は処分保留のまま釈放した。特捜部は近く行う最高検などとの協議を経て、今後の捜査方針を決める。

 起訴状によると、祐二被告らは前知事支援者で空調設備会社社長、辻政雄被告(60)=同罪で起訴=らと共謀。2004年8月発注の阿武隈川流域下水道整備工事の入札で、東急建設と県内最大手建設会社、佐藤工業福島市)の共同企業体(JV)が受注できるよう談合を主導した