「外国人研修で性的暴行」受け入れ先企業と財団を提訴

「外国人研修で性的暴行」受け入れ先企業と財団を提訴
 海外の人に日本の技術を習得してもらう「外国人研修・技能実習制度」を利用して来日した外国人女性(35)が25日、受け入れ先の企業で単純労働に従事させられた上、性的暴行を受けたなどとして、受け入れ先企業と財団法人「国際研修協力機構(JITCO)」(東京)などを相手取り、損害賠償など計約3780万円の支払いを求める訴えを東京地裁に起こした。

 訴状によると、女性は2004年11月、農業技術を学ぶために来日したが、研修はほとんど行われず、東日本地域にある建設関連会社で単純労働や同社役員宅の家事などを強いられた。また、05年3月から今年7月に滞在先を逃げ出すまで、同社役員から60回以上、性的暴行を受けたという。

 女性側は、「日本でハウス栽培の技術を得られると期待していたのに裏切られた」と主張。JITCOについても、「受け入れ先の実態調査を怠り、研修生らが単純労働者として使われる実情を放置している」として、あわせて提訴に踏み切った。

 国際研修協力機構の話「訴状を見ていないのでコメントできない」