宮崎談合、出納長の逮捕状請求…落札業者指示の疑い

宮崎談合、出納長の逮捕状請求…落札業者指示の疑い
 宮崎県発注の橋梁(きょうりょう)設計業務を巡る官製談合事件で県警は28日、江藤隆・県出納長(63)が県土木部幹部に対し、二本木(にほんぎ)由文容疑者(56)(競売入札妨害容疑で逮捕)が社長を務めるヤマト設計(本社・東京)に業務を落札させるよう指示していたとの疑いを強め、競売入札妨害容疑で逮捕状を請求した。

 29日にも江藤出納長に出頭を求め、取り調べる。

 調べによると、江藤出納長は、県土木部長藤本坦(ひろし)容疑者(59)(競売入札妨害容疑で逮捕)ら県幹部3人と元国会議員秘書、石川鎮雄容疑者(68)(同)、二本木容疑者ら業者7人の計11人と共謀。昨年11月に県宮崎土木事務所(宮崎市)が発注した県道災害復旧事業の橋梁設計業務(宮崎市田野町)の入札で、ヤマト設計に落札させることを申し合わせた疑い。

 江藤出納長は談合指示についてはこれまで読売新聞の取材に対し、「心当たりがない」などと否定していた。

 県警の調べに対し、藤本容疑者は「土木部次長を務めていた昨年、江藤出納長から、ヤマト設計に業務を落札させるように言われた」と供述。さらに、当時、県宮崎土木事務所所長だった柴岡博明容疑者(58)(現・土木部次長、競売入札妨害容疑で逮捕)に「上から『ヤマトに仕事を取らせてほしい』と指示があった」と伝え、複数の指名競争入札で、ヤマト設計を指名業者にするよう話し合った、などと説明しているという