宮崎県で官製談合、土木部長ら10人逮捕

宮崎県で官製談合、土木部長ら10人逮捕
 宮崎県警は16日、県発注の橋梁(きょうりょう)設計業務を巡って官製談合が行われたとして、県土木部長藤本坦(ひろし)容疑者(59)ら県幹部3人と、宮崎市の会社役員石川鎮雄(68)、ヤマト設計(本社・東京)社長二本木(にほんぎ)由文(56)両容疑者ら業者側7人を競売入札妨害(談合)容疑で逮捕した。

 石川、二本木両容疑者は安藤忠恕(ただひろ)知事(65)と親密な関係で、県発注の公共工事の入札に大きな影響力を持つとされ、福島、和歌山両県に続き、県を揺るがす事件に発展する可能性も出てきた。

 ほかに逮捕された県幹部は、土木部次長柴岡博明(58)、土木部道路保全課長黒木勝男(57)両容疑者。

 調べによると、藤本容疑者ら10人は昨年11月、県宮崎土木事務所が発注した県道災害復旧事業の橋梁設計業務の入札で、ヤマト設計が落札できるよう共謀、同社に落札させた疑い。当時、藤本容疑者は土木部次長、柴岡、黒木両容疑者が宮崎土木事務所の所長と次長。藤本容疑者が柴岡容疑者を通じ黒木容疑者にヤマト設計に落札させるよう指示。県と業者との間を取り持ったのが石川容疑者だった。

 石川容疑者は容疑を否認、9人は大筋で認めている。