梶原・前岐阜県知事のホテル代、やはり一部は裏金

梶原・前岐阜県知事のホテル代、やはり一部は裏金
 岐阜県が第三者機関として設置した検討委員会の幅隆彦委員長は11日、梶原拓前知事が東京に出張した際のホテル代の一部は県東京事務所で捻出(ねんしゅつ)した裏金が充てられていたことを明らかにした。

 梶原前知事は8日の記者会見で「ホテル代は自分のカードで支払っていたから、裏金は使われてない」と主張していた。

 幅委員長は複数の職員の証言として、1996年度途中まで、梶原前知事の出張宿泊費は、秘書が請求書にサインして東京事務所が支払い、不足分は東京事務所が捻出した裏金で補てんしていたと指摘した。東京事務所の裏金は94年度には少なくとも200万〜300万円あった。

 95年5月から、同事務所で裏金は作られなくなったが、96年度途中までは事務所内に残っていた裏金で賄ってきた。その後は、梶原前知事は宿泊費を自分のカードで支払った。

 梶原前知事の宿泊費については、当時の森元恒雄副知事(現参院議員)が、不足分を裏金から支払っていることを梶原前知事に伝え、梶原前知事はその後、旅費規定を変更したと、検討委に説明している。

 当時の経緯について、複数の県関係者は「97年8月に知事の東京都区内での宿泊料金だけ上限を2万6200円(従来は1万4800円)に引き上げるよう申請され、同年9月から適用された」と証言した。