信用保証悪用、融資金48億円を詐取…山口組資金源か

信用保証悪用、融資金48億円を詐取…山口組資金源か
 中小企業の資金調達を助ける「信用保証制度」を悪用した神奈川県相模原市暴力団幹部による融資金詐欺事件で、被害は9都府県計約120の金融機関に及び、被害額は約48億円に上るとみられることが、神奈川県警の調べで分かった。

 全国の指定暴力団山口組系組員が組織的に加担し、だまし取った金は山口組上層部に上納され、資金源となっていた疑いが強い。県警は来週にも組幹部を追送検し、余罪を追及する。

 制度は、担保力などのない中小企業を支援するもので、公的保証機関が保証人になり、融資を受けやすくする。公的な保証があるため、金融機関の審査は甘くなると指摘されている。

 県警は昨年10月、実体のない土木会社への融資名目で相模原市の信用金庫から5500万円をだまし取った詐欺容疑で、山口組系幹部土屋賢治(57)、同高橋裕司(39)両被告(起訴済み)を逮捕した。

 その後、土屋被告宅から偽の税務署印が押された大量の確定申告書を発見。分析した結果、2003〜06年、中小企業約80社の申告書などを改ざんし、設備投資や運転資金名目で金融機関から融資金をだまし取っていた疑いが強まった。申し込みは約200件に上り、融資に利用する経営難や実体のなくなった企業は、各地の山口組員から紹介されていた。

 土屋被告は、融資の受けやすい理由を考えるため、日ごろから経済紙を読み、経済状況などを調べていた。金融機関ごとの融資条件なども研究していたという。企業経営者に「赤字が続いていると融資が受けにくい」などと改ざん方法を指南したり、「営業担当部長」という名刺を作って自ら金融機関に出向いて交渉したりしていた。

 だまし取った金の一部は協力した経営者に支払っていたが、大半は紹介した山口組員への仲介料や山口組上層部への上納金にされていたとみられる。

信用保証悪用、融資金48億円を詐取…山口組資金源か
 中小企業の資金調達を助ける「信用保証制度」を悪用した神奈川県相模原市暴力団幹部による融資金詐欺事件で、被害は9都府県計約120の金融機関に及び、被害額は約48億円に上るとみられることが、神奈川県警の調べで分かった。

 全国の指定暴力団山口組系組員が組織的に加担し、だまし取った金は山口組上層部に上納され、資金源となっていた疑いが強い。県警は来週にも組幹部を追送検し、余罪を追及する。

 制度は、担保力などのない中小企業を支援するもので、公的保証機関が保証人になり、融資を受けやすくする。公的な保証があるため、金融機関の審査は甘くなると指摘されている。

 県警は昨年10月、実体のない土木会社への融資名目で相模原市の信用金庫から5500万円をだまし取った詐欺容疑で、山口組系幹部土屋賢治(57)、同高橋裕司(39)両被告(起訴済み)を逮捕した。

 その後、土屋被告宅から偽の税務署印が押された大量の確定申告書を発見。分析した結果、2003〜06年、中小企業約80社の申告書などを改ざんし、設備投資や運転資金名目で金融機関から融資金をだまし取っていた疑いが強まった。申し込みは約200件に上り、融資に利用する経営難や実体のなくなった企業は、各地の山口組員から紹介されていた。

 土屋被告は、融資の受けやすい理由を考えるため、日ごろから経済紙を読み、経済状況などを調べていた。金融機関ごとの融資条件なども研究していたという。企業経営者に「赤字が続いていると融資が受けにくい」などと改ざん方法を指南したり、「営業担当部長」という名刺を作って自ら金融機関に出向いて交渉したりしていた。

 だまし取った金の一部は協力した経営者に支払っていたが、大半は紹介した山口組員への仲介料や山口組上層部への上納金にされていたとみられる。